質屋蔵
質屋というもんを、どこか勘違いしてまして
一時金のために大切な物を預けるためだったらしく
それがいつの間にか、単に物を金に換える場所になってしまった
本来、預けた物には大切な想いがあったようで
この質屋の三番蔵にはそんな大切な物ばかりが入れてあるそうです
質屋という商売
因果か、有難いか
大事していたもの
流れれば
質屋を怨む
蔵にはどれだけの怨念がある?
幽霊の出る噂
確かめるために選ばれし二人
喧嘩は強いが、幽霊怖い熊五郎
喧嘩弱い、幽霊怖い番頭はん
大騒ぎの末
見たものは・・・
流れ流され
幾多の人の想いの波にもまれ
望みは力なく
逆らう愚かしさ
従順な寂しさ
たった一つの想いでさえ
先は見えない