搗屋幸兵衛

 

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小言の幸兵衛

毎朝見回りで小言言い

家に戻って小言言い

 

以前搗米屋だった家

貸家に出して

じっと待つ

 

豆腐屋に小言で追い返し

ついに来ました

搗米屋さん

 

話せば長い身の上話

器量よしの女房の馴れ初めから

妹を娶うまで

行儀の良い搗米屋さん

叱られながらも聞き続け

 あげくは恨みを果たされる

 

不幸を誰かのせいにしたくはないか!?

小さな一つの出来事を見逃したのは

己のせいではないか!?

それを知りながらも

認められずに

小言の日々を過ごした

やっと恨みを果たしせたこの日

あの貸家は誰かに貸せるのだろうか

 

今もまだ貸家のような気がする