千両みかん

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季節はずれの蜜柑

手に入るはずのない蜜柑

若旦那のため

自分のために

 

天満の赤門市場

残りに、やっとまともな蜜柑が一つ

いくらでも買う

傲慢は慢心

 

あげるはずだった店主は一転

1000両の値に

 

買える筈のない

諦めていた番頭に

大旦那は出すもの惜しまず

 

商売とは?

価値のあるものに出費は惜しまず

若旦那には

1000両でも安い

 

息子なら当たり前・・・

しかし

雇われ者は価値を疑う

 

蜜柑問屋が値を吊り上げたのは

大家相手の商売だから

相手次第で値も変わる

 

自らの価値は

蜜柑にも満たない

笑っている場合ではない

長く尽くしてきた大家だからこそ

もの悲しい

 

雇われる側も必死!!

雇う側も慢心にはご注意を・・・